抜いた歯は冷凍保存可能。
移植したり、再生医療に利用したりできます。
みなさんご存知でしたか?
通っている歯医者さんで、リーフレットをもらってきて読んでみました。
最近の再生医療は進んでいるのですね。
「歯のリサイクル」自前で歯の移植
親知らずの移植 厄介者が救世主に?
みなさん、親知らずを抜いたことがありますか?
親知らずは4本生える人もいれば、まったく生えない人もいます。
私は今までに2本抜きました。
1本は斜めに生えて強烈な痛みが襲ってきたので、歯医者に駆け込んで抜歯。
この時は、なかなか抜けず、最後は歯を粉々にして抜いてもらいました。
もう1本はまっすぐ生えたのでそのままにしていたら、虫歯になってしまったので抜歯。
こちらはすんなり抜けました。
私は生えた親知らずを2本とも抜いてしまったのですが、最近は移植のため、温存しておく考えもあります。
親知らず以外の歯を虫歯で抜歯した後、健康な親知らずを抜いて移植するのです。
サイズ的に移植できる位置は限られます。
細かい条件も色々あるようですし、成功率も100%とは言えません。それでも、選択肢の一つになりますよね。
入れ歯よりも自分の歯の方が、見た目も、噛み心地も自然です。
人工の歯を埋め込むインプラントは高額ですが、親知らずの移植は保険適用の場合、1万円位でできちゃうそうです。
コレを知った時、「あ~虫歯になって損しちゃったわ~」なんて、思ってしまいました。
歯は冷凍保存できる
生え方によって、痛みが激しい親知らず。痛みが出ると、もう抜くしかありません。
将来他の歯が虫歯になるのを、待ってなんかいられません。
それなら先に抜いて保存しちゃえ!というのが、歯の冷凍保存です。
抜いた歯は、完全密封型のプラスチック容器に入れて、液体窒素の中で半永久的に冷凍保存されます。
歯だけではなく、歯髄、歯根膜も一緒に冷凍保存されます。
親知らずだけでなく、歯科矯正で抜歯した小臼歯も冷凍保存して移植できます。
移植だけじゃない歯の利用法
リーフレットには「歯の保存は、将来への保険です」と書かれていました。
歯の移植以外にも、利用法があります。
再生医療
歯の幹細胞を利用して、病気を治療できる可能性があります。
- パーキンソン病やアルツハイマー病などの、神経難病
- 骨折、骨粗鬆症などの、骨や軟骨の疾患
- 筋ジストロフィーなどの、筋疾患
- 火傷などの、皮膚疾患
実は、乳歯も冷凍保存できます。
歯の移植には利用できませんが、将来かかるかもしれない病気に備えて保存しておくこともできます。
今はできませんが、将来的には親兄弟で、利用できる可能性があるそうです。
DNA鑑定
本人確認。親子鑑定に利用できます。
気になる費用、高い?安い?
- 1歯当たり10年間保存 :88,000円(税込)
- 10年後の延長保存10年分:30,000円(税込)
これは、株式会社再生医療研究所の費用です。
抜歯の治療費や移植・再生医療にかかる医療費は含みません。
歯の移植を目的とした冷凍保存は他企業でもあると思いますが、費用はマチマチでしょうか。
これが、高いと思うか、安いと思うかは、人それぞれかと思います。
私個人的には、意外と安いかも?
でも自分が使うのは高くて無理かなあ・・・といった感じです。
献血ならぬ献歯?「歯髄細胞バンク」
歯髄細胞の保存
歯そのものよりも、歯髄細胞の保存をメインにしているのが、株式会社セルテクノロジーの歯髄細胞バンクです。
細胞を培養して増やして冷凍保存します。費用は以下の通りです。
- 初期登録料10年間保管:30万円(税抜)
- 登録更新料10年間更新:12万円(税抜)
むむむ、30万とはなかなかのお値段ですね…。
DP(デンタルパルプ)ストック
こちらの歯髄細胞バンクでは、献血ならぬ「献歯」のボランティアを募っています。
対象は、乳歯と20歳以下の親知らずです。
親知らずに年齢制限があるのは、若てく元気な細胞の方がいいからなんだそう。
こちらは勿論無料です。
もし、抜けた乳歯をただ捨てているのなら、こういったボランティア活動を考えてもいいですね。
まとめ
歯の再生医療も、こんなに進んでいるのですね。驚きました。
歯の移植に関しては、健康な親知らずを生えたままにしておいて、移植するのが1番かな。
冷凍保存された歯を移植する場合、残念ながら保険適用外になります。
冷凍保存の費用にプラスして、高額な移植費用がかかります。結構なお値段です。
ただ若い人で、歯が抜けるような可能性がある人(例えばスポーツ選手とか)は、保険として考えてもいいですよね。
歯髄バンクについては、高額な費用で自分のために保存するのは限られた人でしょうか。
我が家には正直、手が届かない値段です…。
一方献歯は、もっと知られてもいいのかも。
抜けてすぐでないとダメとか、手続きが面倒とか、課題はありますが、簡単に寄付できるシステムになれば広まりそうですね。
乳歯を捨てている人は、寄付してみるのはいかがですか?
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